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Topics APIの動画

プライバシーサンドボックス:Topics APIとは

Chromeのサードパーティクッキーの廃止に向けて、Googleは「プライバシーサンドボックス」と呼ばれる一連のAPIを展開します。その内の1つのAPIである「Topics API」は、マーケターが関連性の高い広告を配信し、パブリッシャーがコンテンツを収益化できる一方で、消費者のプライバシーを保護できると提唱しています。この動画では、Index Exchangeの上級主席ソフトウェアエンジニアであるロニ・ゴードン(Roni Gordon)が、Topics APIの仕組みについてお話します。  Topics APIを利用したインタレストベース広告  プライバシーサンドボックスTopics APIは、FLoC(Federated Learning of Cohorts)の提案に代わるもので、消費者をインタレストベースのコホートに分類する代わりに、インタレスト(興味)を反映するものです。FLoCのプライバシー保護措置やGDPRとの互換性についての懸念から、Googleはこの新しいAPIを開発しました。  Topicsでは、サードパーティクッキーのように、消費者の閲覧履歴がウェブ上で共有されることはありません。その代わりに、ブラウザは閲覧履歴に基づいて消費者のデバイスをいくつかのインタレストベースのTopicsに割り当てます。それらのテゴリは、消費者に関連性のある広告を配信するために使用することができます。  例えば、閲覧履歴から、Chromeが音楽、アメリカンフットボール、旅行に関心が高いと把握します。ユーザーは、アメリカンフットボールのスコアをいつもチェックしていたり、いつか行きたいと思っている観光地へのフライトを見たりしています。  次に、Chromeはデバイスを、どのTopicsに割り当てるか決定し、それらのTopicsを利用可能にすることで、インタレストベースの広告を有効にします。  ただし、ユーザーに関するデータや特定の閲覧履歴が、外部の第三者に公開されることはなく、ユーザーのデバイス上のブラウザに全て保存されます。これにより、消費者のプライバシーを守りつつアドレッサビリティと関連性の高い広告を実現します。  Topics APIの仕組み Topics APIがどのような仕組みなのか解説いたします。  …

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Protected Audience APIの動画

プライバシーサンドボックス: Protected Audience APIとは

Protected Audience APIの仕組み Protected Audience(旧称:FLEDGE)は、インタレストグループという概念を利用します。マーケターは、プライバシーを保護し、消費者がウェブサイトを越えて追跡されるのを防止すると同時に、過去に自社のウェブページを訪れたことのある消費者に広告を表示できます。関連性のある広告が維持されつつプライバシーが保護されることは、消費者にとって良い変化です。 現在のサードパーティクッキーを利用したリターケティング まず、ある靴のブランドを例に、現在のリターケティングがどのような仕組みなのかを見てみましょう。  一方、この比較的基本的な例以外では、デモグラフィックやサイトを横断した閲覧行動を基に、消費者に関するかなり多くの情報を収集するためにサードパーティクッキーが使用される場合があります。  そのため、業界とChromeは、サードパーティクッキーを廃止することで、消費者データが追跡されることを防止し、広告におけるアドレッサビリティの価値を維持するモデルの移行に動き始めています。  Protected Audience APIを使ったリターケティング Protected Audience APIを使えば、マーケターはインタレストグループを通じてオーディエンスを定義できます。オーディエンスセグメントのように考えてみてください。例えば、ショッピングカートに商品を入れたが、購入しなかった消費者などです。サイトを越えて追跡可能なサードパーティクッキーとは異なり、インタレストグループは、デバイス上で消費者のブラウザに保存されAPIへのアクセスは制限されます。オーディエンスデータは、マーケター、パブリッシャー、アドテクプラットフォームには共有されません。 Protected Audience APIが、具体的にどのように機能するのかご説明します。再度、冬用のブーツを探して靴のブランドのウェブサイトを訪れた消費者を例にします。 Protected Audienceの大きな違いは、クライアント側のヘッダー入札のように、広告オークションをウェブページからブラウザのSandboxに移行することです。 …

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アドレッサビリティソリューションを解説する動画

クッキー廃止後のアドレッサビリティソリューション

プライバシー優先のアドレッサビリティソリューション サードパーティクッキーは、Safari、Firefox、 Edgeなどのブラウザで既に制限されています。Google Chromeは、2024年までにクッキーを完全に廃止する予定です。これは、私たちが知っているようなクッキーの終焉を告げるものであり、私たちが現在利用しているアドレッサビリティへの比較的単純で不完全なアプローチを終わらせるものです。  私たちの業界には、強化されたプライバシー優先のアプローチを採用する機会がもたらされ、さまざまなIDベースおよび非IDベースのソリューションがすでに登場しています。ここで明確にしたいのは、正解は一つではないという事です。ポストクッキー時代のアドレッサビリティにはさまざまな形式があり、あらゆるチャネルやオーディエンスタイプに対応するソリューションを組み合わせた、より確かなアプローチが必要になるでしょう。  それでは、各アドレッサビリティソリューションを見ていきましょう。  認証ID 認証ID(英語)は、消費者が同意の際に、ログインデータ、メールアドレス、または電話番号のいずれかを選択でき、それを利用し暗号化されたオンラインIDが作成されます。  認証IDは個人のログインに紐づけられるため、マーケターは、IDプロバイダーによってはスマートフォン、ノートPC、さらにはコネクテッドTVなどログインしているデバイス全体でオーディエンスにリーチすることができます。マーケターは、現在のアプローチを根本的に変更する必要はなく、人ベースマーケティングのあらゆる利点を享受することができます。それにはデバイスをまたいだ視聴者へのリーチ、個人レベルのフリークエンシーキャップ、デバイスを横断した測定とアトリビューションなどが含まれます。The Trade DeskのUnified ID 2.0やLiveRampのRamp IDは、これらのIDの一例です。また、安全なデータ共有を可能にするクリーンルーム・ソリューションも登場しています。 未認証ID 次に、未認証のオーディエンス、またはログインや同意しないことを選択したオーディエンスに対する最適化に話を移しましょう。現在は、3つのパスがあります。1つ目は推定IDです。これはデバイスレベルの確率的推論やその他のシグナルを使用して、ブラウザ上で訪問したサイトと消費者を関連付けることができます。次に、パブリッシャーのファーストパーティデータです。今日のプライバシーを重視する状況において、その価値はますます高まっています。そのソリューションの1つがIAB Tech LabとPrebidのSeller Defined Audiencesです。まだ導入の初期段階ですが、このソリューションは標準化されたタクソノミーを提供し、拡張性のあるクロスサイト・ターゲティングを可能にします。その他にも、消費者の閲覧行動に基づいたインテントデータや興味や意図をシグナリングできるコンテクスチュアルマーケティングがあります。マーケターは、関連性のあるコンテンツシグナルを基にオーディエンスにリーチできます。  そして最後に、Googleプライバシーサンドボックスです。これは、クッキーベースの広告に代わる一連のAPIです。Googleは、単にクッキーを無効にするのではなく消費者のプライバシーを保護しながら、コンテンツ制作者にとって効果的な広告を維持するための新しいソリューションを開発してきました。現時点での主な欠点は、これらのソリューションがFirefox、Safari、Edgeのブラウザ環境のニーズに対応していないことです。  …

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Lindsey Kurland Index Explains

ストリーミングTVにおけるプログラマティックギャランティードの仕組み

プログラマティックギャランティードの仕組み プログラマティックギャランティード(PG)は、1社のメディア企業とバイヤー間で、固定価格で綿密にインプレッション数について交渉する取引方法です。これによりメディア企業は、決められた予算内で予測、計画することができます。またバイヤーは、オークションに入札するより確実に広告が配信される保証が得られます。 PGは、メディアバイヤーがテレビ局と交渉し次年度の特定の番組に、キャンペーン予算をコミットする従来のテレビの年間先行取引(アップフロント)と似ています。先行取引をプログラマティック化することに加えて、メディア企業とバイヤーはPGを利用していつでも保証ベースでキャンペーンを実行することができます。 プログラマティックギャランティードの交渉 PGがどのように交渉され、構築されるかを詳しく見てみましょう。まず、バイヤーはメディア企業と直接交渉し、ディールで希望するパラメータを設定します。  価格とインプレッションの他に、PGでは複数の追加条件について交渉することができます。  すべてのディール条件が確定されると、メディア企業はそれらのパラメータに基づいて予測しディールを有効化するために広告サーバーに予約可能なインベントリを決定します。これで、バイヤーは保証されるインプレッション数と費用を正確に把握できます。  プログラマティックギャランティードの有効化 メディア企業とバイヤーが、ディールの構成に合意したところでプログラマティックエクスチェンジを通じて、PGがどのように有効化されるかを見てみましょう。  SSPとメディア企業は、PGの予算のペースと配信を完全に把握できます。その一方で、キャンペーンのペースと配信をコントロールするのはメディア企業の広告サーバーです。  ストリーミングTVにおける保証型取引 保証型取引は、従来のテレビの広告収益の大部分を占める、長く人気のある購入方法でした。プログラマティックギャランティードは、同じ考え方をストリーミングTVに取り入れており、メディア企業とバイヤーが自動化とプログラマティックがもたらす効率性、コントロール、柔軟性というメリットを得られます。  バイヤーは、メディア企業の広告サーバーで、より高い優先順位を持つことでメリットを得られ、キャンペーンがターゲットのオーディエンスにリーチするために完全に配信されることを保証します。また、メディア企業は、保証された取引がもたらす安心感から、より正確に収益予測を立てられます。  そして何よりも、プロセスの大部分をプラットフォームが自動化することで、複雑な取引形態から摩擦が取り除かれ、双方にメリットをもたらします。  ストリーミングTVがもたらす機会について

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ストリーミングTVにおけるプログラマティックディールの作り方

プログラマティックディールの作成 ストリーミングTVには複数のディールタイプがあります。プログラマティックギャランティード、プリファード、プライベートオークション、インベントリパッケージで、それぞれ特長があります。インベントリのキュレーションと、細かいターゲティングが可能なディールは、プレミアムな環境でオーディエンスにリーチしながら効率性を向上し、サプライをコントロールする効果的な方法です。しかし、期待する結果を効果的に生み出すディールを作成するには、ちょっとしたコツが必要です。  それでは、ディールのさまざまなパラメータの注意点を見ていきましょう。  利用可能なインベントリ まず、利用可能なインベントリについてお話します。ストリーミングTVに関しては、プレミアムで関連性の高いインベントリが鍵となります。ストリーミングにおける最大の課題は、バイヤーが利用可能なさまざまなオプションがありますが、同時に、絶好の機会ももたらしてくれます。  消費者がストリーミングTVコンテンツにアクセスできる方法が数多くあるため、数多くのコンテンツ配信業者や配信経路が存在し、オーディエンスにリーチできる新たな機会を生み出します。まず第一に、コンテンツ所有者や放送局から購入できます。また、LG、Samsung、Vizioなどのデバイスメーカーや、Pluto TV、Philo、FuboTVなどのアプリ事業者からも購入可能です。  これらの配信業者は、多様なオーディエンスとプレミアムで独自のコンテンツ体験を提供しているため、より幅広くリーチできるようになります。  ターゲティングパラメータ 様々なターゲティングパラメータが存在しますが、その多くは、ストリーミングに特化したもので、アプリやウェブチャネルには存在しません。コンテンツの対象年齢、ジャンル、ライブ配信のステータス、アプリのバンドルなどのコンテンツ・アトリビューションを基にターゲティングを絞ることができます。また、長さやスキップ可否など、広告ユニットに基づいてターゲティングできます。  さらに、さまざまなファーストおよびサードパーティのデータソースから複数のオーディエンスターゲティングを適用できます。これらのターゲティングパラメータは、ディールが作成された後でも適用でき、キャンペーンを最適化するのに役立ちます。  これらのオプションはすべて、オーディエンスが視聴している際にリーチでき、より関連性の高いコンテンツを配信することでオーディエンスの関心を高め、ライブコンテンツ体験を通じて新たな視聴者にリーチできるようになります。  効率的で効果的なディールを作成 それでは、ディールはどのように構成されているのでしょうか?一例を挙げると、スポーツ好きなオーディエンスにリーチしたい企業は、スポーツのライブ配信インベントリをまとめるディールを構成できます。消費財メーカーは、複数の放送局やストリーミングアプリの料理番組をターゲットに絞り、さらにオーディエンスデータを適用することも可能です。あるいは、成人向けの新作映画を宣伝するエンターテイメント企業は、成人向けのドラマ番組だけにターゲットを絞れます。  正確なターゲティングとインベントリキュレーションには、入札ストリームにおけるコンテンツシグナルの透明性(英語)を頼りにしている事を理解しておくことが重要です。ジャンル、言語、ネットワーク、番組ごとのデータのようなシグナルは、オーディエンスが視聴している動画配信や、どの広告ユニットが配信されるかをメディア企業が明確にできる手段です。  一方で、ストリーミング市場はまだ完全な透明性を目指している過程であり、これらのシグナルは常に入札ストリームで利用できる訳ではありません。あるいは、利用できる場合は、高いコストが発生します。現在では、メディア企業と寄り添って協働することで、インベントリ全体で、どのようなシグナルが利用できるかを理解できます。  それと同時に、市場は透明性を高める方向に進み続けるでしょう。より多くのシグナルが利用されれば、より効果的にディールをキュレーションでき、適切なオーディエンスにターゲットを絞った広告を配信できます。バイヤーは、広告機会とオーディエンスにリーチする場面をよく理解でき、メディア企業はインベントリをさらに収益化することができます。  ディールは、正しいタイミングで、適切な場所にいる、的確なオーディエンスにリーチするためのキュレーションやターゲティングをより細かくコントロールできます。しかし、ここで注意していただきたいのは、ディールに適用するパラメータが多ければ多いほど、規模を狭め、CPMが上昇する可能性があるという事です。キャンペーンのKPIを効率的かつ効果的に達成するためには、希望するオーディエンスに対して利用可能な規模と予算を慎重に検討することが重要です。  また、1対1ディールは、何をどのように購入するかをコントロールできるため人気がありますが、その他にも効率性と高品質なインベントリを確保しつつ、より大きなスケールを提供する、キュレーションされたインベントリパッケージのように、プログラマティックを最大限に活用する機会もあります。  TV購入のプレミアムな特性により、ディールはしばらくの間、主要なプログラマティック取引方法となるでしょう。プログラマティックディールの作成方法を詳しく理解することで、利用可能なインベントリとターゲティング機能を活用でき、貴社のストリーミングTVキャンペーンに大きなチャンスをもたらします。  …

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ストリーミングTVのプログラマティックディールについて

プログラマティックディールのタイプ 従来のリニアTVや放送の取引は、1対1または直接交渉を基に構築され、ストリーミングTVにもその取引方法が利用されています。ストリーミングTVでディールを使った取引をするのは、従来のTVの取引モデルにまで遡り、表示のされ方やプログラマティックインベントリの取引方法が異なります。  TVの在庫を購入する方法は、いくつかあり、従来の広告掲載オーダー(IO)やプログラマティック取引を介した方法があります。  一般的に使われているプログラマティックディールの様々な種類について詳しくお話します。  プログラマティックギャランティードは、手動の先行取引やプログラマティック購入の広告掲載オーダーの代わりとなります。これらは、1社のメディア企業と1人のバイヤー間で、特定の予約されたインベントリを事前に交渉した価格で取引する方法です。  プリファードディールとは、プログラマティック・ノン・ギャランティードと呼ばれることもあり、メディア企業が特定のインベントリを決められた価格でバイヤーに提供する取引です。ただし、このインベントリは保証されていません。バイヤーは、より大きなオークションに移行する前に、合意した価格で最初に入札するチャンスが与えられます。  プライベートオークションは、PMP、つまりプライベート・マーケットプレイスのことでメディア企業が特定のバイヤーをマーケットプレイスへ招待します。メディア企業が希望するフロアプライスを設定し、参加しているバイヤーは、予約または保証されていないインベントリに入札できます。メディア企業は、市場内の全てのバイヤーではなく、厳選されたバイヤーとのみ強化したコンテンツシグナルを共有できます。  これら3つのディールタイプは、メディア企業が発端となります。広告サーバーとSSPは統合され、ディールの仲介の役割を果たします。  最後に、SSPにより選別しまとめられたインベントリのインベントリパッケージまたはオークションパッケージです。バイヤーは、メディア企業の特定のリストを使用して、カテゴリ、ジャンル、ライブ配信、デバイス、フォーマットなどの条件でカスタマイズすることができます。バイヤーは、オープンオークションと同様に入札しますが、効率的なワークフローで、プレミアムな関連性の高いインベントリのみをメディア企業のコレクションから選びます。インベントリパッケージは、ストリーミング市場にシンプルさとスケーラビリティをもたらすと同時に、メディア企業がバイヤーにインベントリへのアクセスを提供する方法の1つでもあります。  これらの取引はすべて、ディールIDを使用して取引されます。メディア企業の広告サーバーまたはSSPによって生成された固有のIDです。ディールIDは入札リクエスト内で共有され、メディアバイヤーは、それを自社側で照合し同じディールIDを持つ入札レスポンスを返すことでディールで取引することができます。  ディールは、プレミアムインベントリが存在するプログラマティック・ストリーミング市場の取引で必要不可欠です。プログラマティックの効率性、コントロール性、柔軟性と従来のTVの購入方法を兼ね備えた完璧な取引方法です。  メディア企業は、さらなる透明性または、付加価値を適切に反映した価格のシグナルを提供でき、メディア企業が、需要とコスト効率のバランスをとり、最適なインベントリの購入方法を選ぶことができます。  ストリーミングTVの機会について詳しく見る

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ストリーミングTVに特化したApp-ads.txtコンプライアンス

app-ads.txtとは何か、またストリーミングTVにどう透明性をもたらすか? IAB Tech Labの「認可されたデジタル販売者基準(英語)」の一環として、app-ads.txtにより、メディア企業がどの会社が自社のインベントリ販売を認められているのか把握できるようになりました。   この標準が、さらなる透明性をもたらし、なりすましや未承認のリセラー対策、サプライチェーンの安全性をサポートします。メディア企業は、承認されたチャネルを介して安心して、安全に取引できます。また、メディア企業が自社のインベントリの価値を適切に反映して維持することが可能です。  ストリーミングTVのためのapp-ads.txt ads.txtとapp-ads.txtは、ウェブとモバイルアプリで幅広く長期に渡り使用されています。ストリーミングTVは、メディア企業が消費者に対してコンテンツを提供する方法が多いため、実装をさらに複雑にしています。  例えば、Warner Brothers Discovery、A&E NetworksまたはFoxのようなメディア企業は、自社で所有・運営するアプリでコンテンツを配信する場合がありますが、デバイスメーカーであるSamsungやLG、Pluto TVやPhiloのようなサービスにコンテンツの使用権を提供する場合もあります。  インベントリ共有契約のもと、アプリまたはデバイスが全ての広告リクエストの一部と広告販売権を取得し、サードパーティを介さないセラーとなります。このような関係性に取り組むため、IAB Tech LabはストリーミングTV専用に改善したapp-ads.txt(英語)を発表しました。  マーケターがストリーミングやコネクテッドTVへの投資を増やしており、 app-ads.txtの導入が加速しています。しかし、正しい実装とコンプライアンスを確保するには考慮すべきことが多くあります。  これは、サプライチェーンの品質に影響を及ぼすだけでなく、メディア企業の収益にも影響があります。app-ads.txtの入力がなかったり、間違って実装されたりすると、バイヤーが未承認のサプライの価値は低いと思い、入札をしないのでメディア企業は収益を失うことになります。  実際、CTVにおける承認を受けたサプライは、3倍のインプレッション収益(RPM)を獲得しています。  ストリーミングTVにおけるapp-ads.txtの役割 …

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広告ポッド、動画

広告ポッドがサステナビリティの向上にどう役立つか

デジタル広告のCO2排出量を削減 広告業界では大量のCO2を排出している一方、多くの企業がネットゼロ排出量の目標達成に向けて、サステナビリティの取り組みに投資する予算を増やし始めています。  このシリーズの他の動画で説明したように、広告ポッドではOpenRTB 2.6を導入しておりメディア企業、バイヤー、TV視聴者にメリットをもたらしています。ストリーミングTVのプログラマティック取引に効率性をもたらし、さらにはCO2排出量を削減しています。  全体像を見てみましょう。広告ポッドとは、コマーシャル枠内の広告スロットの集まりです。120秒の広告ポットには、15秒、30秒、60秒、90秒の広告スロットが含まれています。 OpenRTB 2.6で広告ポッド入札を導入するまでは、メディア企業やバイヤーは、広告スロットを個別に取引する必要がありました。今ではこうした複数の広告スロットを1つの広告ポッドにまとめ、1つの入札リクエストで取引することができます。  広告ポッドがプログラマティックに更なる効率性をもたらす これにより取引量が大幅に削減されることが理解いただけると思います。具体的に考えてみましょう。木曜日の夜だとして、スマートTVのアプリ上で好きな番組を視聴しています。最初のCMが流れて来そうです。  まず、サプライチェーンで広告ポッドサポートが無い場合のフローを見てみましょう。 つまり1人の視聴者に対する120秒の広告ポッドが、120件の入札リクエストになり、その処理に必要な電力の使用がCO2の排出につながります。さらに、各リクエストには、識別子やアプリのバンドル情報など重複データも含まれます。余分な電力を消費し、大量のデータを送信することになります。  エコシステムで業界全体がOpenRTB 2.6を導入して広告ポッドをサポートした場合 これは大きな削減です。特に、番組に対して多数のコマーシャル枠があり、多数の番組に何百万人もの視聴者がいると考えるとなおさらです。  しかし、広告はまだ表示されていません。収益を確保する方法を考えなければいけません。 分かりやすく説明いたします。1つの広告サーバー、1つのSSP、3つのDSPがあるとします。各DSPには異なる入札レスポンス率があります。  広告の重複を避けて、良い視聴体験を提供するためです。1つの広告ポッド内で、同じ企業やクリエイティブが繰り返し表示されるのは適切ではありません。誰も同じCMを連続で見たいとは思いません。  例えば、DSPのAは、マクドナルドとナイキで3つレスポンスを返す可能性があります。 DSPのBはバイエル、コカ・コーラ、フォードで4つレスポンスを返すかもしれません。 DSPのCは、4つのレスポンスにマリオットとドミノで返す可能性があります。  …

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Tyler Taylor speaking about Addressability in Streaming TV

ストリーミングTVにおけるアドレッサビリティの仕組み

ストリーミングTVのアドレッサビリティを理解する アドレッサビリティは、キャンペーンのリーチを向上させ、特定のストリーミングTV視聴者に対するフリークエンシー(ユーザーが広告を視聴する頻度)を管理できます。  ストリーミングTVでのターゲティングに使用できるデータの例をいくつかご紹介します。視聴者層に基づくデータ、パブリッシャーのファーストパーティーデータ、マーケターCRMデータや、すぐに活用できるサードパーティー・デモグラフィックデータです。  アドレッサビリティは、キャンペーンの成果測定や真のビジネスの成果の最適化をサポートします。視聴者の識別子は、ユーザー別の広告キャンペーンとの接触と特定のデジタルやオフラインでのユーザーの行動を結びつけるために必要不可欠です。  企業のウェブサイトを訪問する、サービスに申し込む、オンラインで購入する等のデジタルで起きることは測定可能です。車を買う、実店舗を訪れる、店舗での購入の増加などオフラインの成果も、一般的な識別子(ハッシュ化または匿名化されたメールアドレスや電話番号など)を使って測定できます。  現在のストリーミングTVのアドレッサビリティ ストリーミングTVでのアドレッサビリティの仕組みを具体的に見ていきましょう。現在は、消費者とデバイスを紐づける方法がいくつかあります。 ストリーミングTVで最も一般的なアドレッサビリティの形式は、広告識別子(IFA)を利用したものです。細分化されたストリーミングTVのエコシステムやあらゆるデバイスやアプリを通してコンテンツにアクセスする視聴者、ご存じの通り、クッキーが使えなくなることにより、消費者のプライバシーに配慮しオプトアウトできる標準化されたソフトウェアベースの識別子の必要性が浮上してきました。 IAB Tech Labは、このような課題を解決し、ストリーミングTVでアドレッサビリティを可能にするため、広告識別子とプログラマティック取引での使用に関するガイドラインを作成しました。広告識別子は、特定のハードウェアに基づくIDではなく個人を特定できる情報も一切含まれません。 デバイスやアプリ事業者は、広告識別子のソースを特定する広告識別子タイプのパラメーターと連動し入札リクエストを通して広告識別子を共有します。それが、デバイス、パブリッシャー、アプリ、SSP、セッションから発信されているのかを特定するもので、消費者のオプトアウトに対する同意も追跡型広告制限パラメーターを通して伝達されます。原則的に広告識別子はストリーミングでもモバイル環境と同じように機能します。 ストリーミングにおけるアドレッサビリティで2番目に一般的なのは、デバイスグラフの活用です。主に、IPアドレスやデバイスID、その他の識別子から構成されるもので、当然、パブリッシャーのリクエストで利用可能かどうかにより左右されます。デバイスグラフは、複数のデバイスを横断するイベントのアトリビューションに対応しています。例えば 、消費者がストリーミングTVの広告を見て、企業のウェブサイトに辿り着くQRコードなどを介して、モバイルデバイスでサービスに申し込むといったことです。 ストリーミングTVのアプリは一般的にWiFiを介して接続し、テレビは、通常固定されているのでほとんどの場合、IPアドレスは長時間一定している傾向があり、コネクテッドTVは、このようなIPアドレスを基にしたアドレッサビリティを可能にしています。 現在、ストリーミングで見られる3番目に一般的なアドレッサビリティは、アプリやコンテンツ特定のログイン情報に紐づけられたUnified IDにより可能となっています。多くのコネクテッドTVやストリーミングアプリは、コンテンツの利用開始にユーザー認証を奨励または必要とします。つまり、プライバシー面で安全なハッシュ化されたメールアドレスが利用可能であり、LiveRampのRampIDやUnified ID 2.0など統合されたグラフを構築しマッピングするのに使用できます。 決定論的IDと確率論的IDの使い方 …

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Rob Hazan speaking on Building Better Ad Pods: Positional Transparency

広告ポッドの改善:広告配置における透明性

広告ポッドの配置に関する透明性を理解する テレビ放送では、番組内のテレビコマーシャル枠、あるいはテレビコマーシャル枠内のどの位置なのかによって、価格が異なります。  例えば、番組内の最初と最後のテレビコマーシャル枠やテレビコマーシャル枠内の最初と最後の広告スロットは、「プレミアムポジション」と呼ばれています。これらの配置は、視聴者が見ているコンテンツの直前・直後に放送されるため見られる可能性が高く、その価値が十分に認識されています。  コネクテッドTV(CTV)では、プログラマティックで広告枠を購入するバイヤーは、どの広告ポッドや配置に入札しているのか把握できませんでした。同様に、メディア企業も配置により異なる価値を効果的に最大化できませんでした。メディア企業とバイヤーは、入札を単にメディア企業の裁量でアレンジできるクリエイティブの集合体として扱わなければならないのが一般的でした。  OpenRTB 2.6では、コネクテッドTV(CTV)の広告ポッド入札を新たにサポートし、透明性、収益化、視聴者体験を向上させる機会を実現しました。  OpenRTB 2.6では、複数の広告ポッドや配置を区別するための標準化された方法を開発し、メディア企業が入札リクエストで使用できるフィールドを導入しています。  podidは、各広告ポッドにIDを割り当てられ、複数の広告ポッドを1つの入札リクエストで販売できます。  podseqは、広告ポッドが番組の最初、中間、最後に位置するか示すことができます。  slotinpodは、広告ポッド内の広告スロットの位置を示します。  一方バイヤーは、入札する広告ポッドを選択し、入札レスポンス内のslotinpodフィールドを使って、広告ポッド内の特定の広告枠の位置を選択できます。  このパラメーターは必須ではありません。 メディア企業が、収益化ニーズに基づいて実装でき、バイヤーは、入札戦略に合わせて変更できます。  また前回のビデオで紹介したOpenRTBの柔軟な広告ポッドのサポートにより、メディア企業は、バイヤーの需要、各収益化ニーズ、掲載したい広告数に基づいて、広告ポッドをその場でダイナミックに構築できます。  広告配置に関する高い透明性と組み合わせることで、広告収益と広告掲載数、視聴者体験のバランスを調整できるオプションを可能にし、コネクテッドTV(CTV)の収益最適化をより細かく管理できるようになります。  例えば、メディア企業が番組やストリームの目標収益を設定し、最初の2つの広告ポッドのみで、その収益目標を達成できた場合、残りのテレビコマーシャル枠を削除したり、短縮したりできます。  OpenRTB 2.6の新しい広告ポッド機能は、メディア企業が収益を最大化し、バイヤーはメディアへの投資を最大限に活用できるようサポートする上で重要な役割を果たします。最終的には、より優れた視聴者体験も実現します。  業界全体がOpenRTB …

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